小学生のころ「ギョウ虫検査」というものがあった。
「天使」が後ろ向きにしゃがんだ絵に懐かしさを感じ,青いフィルムの使い方を思い出すことができるならその世代である。
子どもの頃,曾祖母は自分が作る菜園の野菜に,肥料として「糞尿」をかけていた。
子どもの目にも決して心地良い光景ではなかったが,昔はそれが普通に行われていたに違いない。
そのことがトラウマとなって,味噌汁の中に入った大根を大人になるまで食べることができなかった。
「ギョウ虫検査」の結果が陽性であれば虫下しの薬を渡されるのだが,クラスの半分近くの生徒がそれを受け取っていたように思う。
清潔な時代ではなかった。