酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『リムジン江』ザ・フォーシュリーク

【今日の一枚】
『リムジン江』ザ・フォーシュリーク
1968年11月25日リリース(young pops)

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「ザ・フォーシュリーク」版の『リムジンガン』(イムジン河)である。

原曲に忠実なメロディ・リズムと,朝鮮総連が指定した「李錦玉」による訳詞(実際には朝鮮総連の傘下団体である在日本朝鮮文学芸術家同盟(文芸同)の他のメンバーとの合議による)で,「ザ・フォーシュリーク」が『リムジン江』というタイトルでレコードをリリースしたものである。

当時「手売りだけで10万枚」を売り上げたとも「20~30万枚」を売り上げたとも言われている。

「リムジン」と「イムジン」の語頭の違いは,朝鮮語の南北間差異が関係するようだ。

現在の韓国においては,単語の冒頭のR音は,無音化(つまり母音のみ発音)するか,N音として発音される。一方,北朝鮮においては,ハングルの綴り通りにR音で発音される。

要するに「イムジン」と「リムジン」とは「南」と「北」との方言の差異であって,同じ河川の呼称なのである。

「ミューテーション・ファクトリー」版の『イムジン河』は通信販売だったため,現存するレコードは少なく稀少だが,こちらの『リムジン江』はかなりの売り上げがあったということなので現存する数は多い一枚となっている。