酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

アンクルトリス

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子どもの頃よく親父に、近所の酒屋までウイスキーを買いに行かされた。

おおらかな時代だったのだろう、小学生の子どもが買いに行っても当然のように酒を売ってくれた。

 ある日、親父のお遣いで「角瓶」か「オールド」を買いに行った時だったと思う。

「○○ちゃん。これあげるわぁ。」と言って酒屋のおばさんがくれた景品がこれ(画像左)である。

アンクルトリス」の爪楊枝入れ。

 それから何十年もわが家で爪楊枝入れとして親父が愛用してきた歴史の品であり、思い出も深い。

 ところが昨今、復刻版(画像右)が「トリス」の景品として出されたのだ。

ところで…何だこれは?

右手の「レッド」が「トリス」に変わっているし、ネクタイが蝶ネクタイだ。

…ここまでなら何とか許せるとしても。

 左手のピストルがロックグラスで、口にくわえた葉巻がなくなった上に、口許には微かな笑みを浮かべている。

 時代の変化が、アンクルトリスを変貌させたのは仕方ないのかも知れないが…。

アンクルトリスの「味」は確実に失われている。