日本の気候(雨温図の見分け方)
日本の「気候区分」には,
北海道の気候 太平洋側の気候 日本海側の気候 内陸の気候
瀬戸内の気候 南西諸島の気候
…の6つがあります。
いろいろな地域の都市の雨温図を見て,それぞれの「気候区分」に分類するわけですが,
雨温図の,どこをどのように見て判断すればいいのかわからないという人が多いようです。
そういう人に,必読のコーナーです!
中学校の地理の問題で出題される,日本の気候(雨温図)を見分けることは,とても簡単なのです。
理由は,これです。
※ はっきりと区別できる都市の雨温図しか使用されない !
中学校の地理の問題には,どちらとも判別できない微妙な雨温図は使用されません。
それぞれの気候区分のど真ん中,その特徴が明らかなものしか使用されないのです。
実は,それぞれの気候区分の雨温図として使用される都市は,ほとんど決まっているのです。
見分け方は,たったの4項目をマスターするだけ!
次の【 雨温図ア~カ 】を,下記の4項目にしたがって分類してみましょう!
ものは試し! さっそく挑戦です!
【 日本の気候(雨温図)の見分け方 】
【 平均気温が,0度以下の月がある 】雨温図をさがそう!
日本の気候区分の中で,平均気温が0度以下の月があるものが,「北海道の気候」か「内陸の気候」のどちらかを示す雨温図です。 【 アとエ 】
2つの雨温図のうち…。
① 冬の月の平均気温が,0度を大きく下回っているものが「北海道の気候」を示す雨温図です。 【 答え=エ 】
日本の大部分は「温帯」ですが,北海道だけは,日本の中にあって「亜寒帯(冷帯)」ですから,冬の月の平均気温が,0度を大きく下回るのです。
冬の月の平均気温が,0度を微妙に下回っているものが「内陸の気候」を示す雨温図です。
【 答え=ア】
山地・山脈に囲まれた内陸の盆地などでは,日照時間等の関係で,朝夕の気温差が大きくなりやすく,平均気温が「温帯」の中でも低くなるのです。
【 平均気温が1年中,10度以下になっていない 】雨温図をさがそう!
平均気温が1年中,10度以下になっていないものが「南西諸島の気候」を示す雨温図です。
那覇の雨温図がよく使用されますが,亜熱帯地方ですから,当然,平均気温が高くなります。
雨温図の中では,判別しやすい気候区分です。 【 答え=イ】
【 冬の降水量が多い 】雨温図をさがそう!
日本の気候区分の中で,冬の降水量が,夏の降水量より多いのは,「日本海側の気候」だけなのです。
冬の(北西の)季節風の影響を受けて,雨温図の降水量のまん中がくぼんだ(U字型)の雨温図が「日本海側の気候」を示す雨温図です。 【 答え=ウ 】
【 太平洋側の気候 】と【 瀬戸内の気候 】の見分け方!
一番判別しにくいのが,「太平洋側の気候」と「瀬戸内の気候」です。
理由は,次の2点です。
① 平均気温が0度以上,30度未満におさまる「やまがた」である。
② 平均降水量が,どりらも「夏」多く,「冬」少ない「やまがた」である。
つまり,一見,同じ気候区分の雨温図に見えてしまうのです。
でもご安心下さい。
中学校の地理の問題には,気候区分の境目のどちらとも判別できない微妙な雨温図は使用されません。
ですから,はっきりとした両者の違いを見分けることができるのです。
※ 着目するのは「年間降水量」です。
・年間降水量が1500mm前後(~以上)のものが「太平洋側の気候」の雨温図です。
【 答え=オ 】
・年間降水量が1000mm~1200mm前後(~以下)のものが「瀬戸内の気候」の雨温図です。
【 答え=カ 】
それぞれの気候区分のど真ん中,その特徴が明らかなものしか使用されないのです。
どうですか?
簡単にできたでしょう?
あとは,練習あるのみです!
一度できるようになれば,何度でもできます!
日本の気候(雨温図)の見分け方は絶対に間違えない…という自信が持てるようになればOKです!
※ 無断転載はご遠慮ください
【 雨温図出典 】
<a href="http://www.nocs.cc/study/uonzujp.htm" target="_blank">日本各地の雨温図</a>