昭和40年代学校給食に先が三つに割れてスプーンとナイフとフォークの三機能を兼ね備えているという「先割れスプーン」が登場した。
アイデアとしては画期的だったのだろうが,所詮スプーンはスプーンとしての機能しかなく実際にはナイフとフォークの代用にはなっていなかったように思う。
このスプーンのため箸も満足に使えない子供が増えるとともに汁が溢れるので,背中を丸めて食べる「犬食い型」が増えるとして程なく学校給食からその姿が消えた。
いつの時代も学校教育は目新しいものに飛びつくという傾向があるが,一歩引いて立ち止まるという姿勢を忘れてはならないと思う。
「間違っていたから元に戻す」では済まないことが多い。
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