第2歌集『装飾樂句』
昭和31年3月20日(作品社)B6判変形 角背 120頁 (極少数帯附発刊)
カバーイラスト:鈴木悦郎 定価200円
本文組:3首/頁(1首2行 20字/行)
第2歌集『装飾樂句』を初めて手にしたのは,東京神田の古書店「田村書店」の店頭だった。
最終ページに古書店のものと思われるラベルの剥がし跡はあったが,カバー付きの「美本」だった。
古書価もなかなかの設定だったが,初めて手にした歌集への珍しさもあって購入したという記憶がある。
その時点では,『装飾樂句』は「元より帯無し」だと思っていた私は,「帯付」の『装飾樂句』が僅かではあるが発刊されたということを知らなかった。
画像の歌集は,私が手にした2冊目の『装飾樂句』ということになる。
東京都の「石神井書林」が発行する「石神井書林古書目録」から入手したものである。
元より本冊に掛かる「帯」も完全に残る「未読本」だと思われる。
塚本邦雄の初期の歌集は,歌の特異性からか「読まれた」物が多く,「美本」状態の物が古書目録に登場することは稀である。
歌・署名については施されてはいなかったが,「帯」が残るものは「超稀少」なので,即座に注文の電話を掛けた記憶がある。
送られてきた包みの中に「今まで当店が扱った中で最高の『装飾樂句』です」と,石神井書林店主の添え書きがあった。
もちろん今までのところ,私手にした中では一番状態の良い『装飾樂句』である。
現在「石神井書林目録」は,100号をこえている。
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