現在のような「鉛筆削り」が普及する以前の話…。
鉛筆削りといえば「肥後守」と呼ばれる折りたたみ式の小刀だった。
小学生の頃,いつもその小刀を使って上手に鉛筆を削ってくれていた祖母に習って鉛筆を削る練習をしたがなかなかうまくはいかなかったという記憶がある。
今の時代では考えられないことだが,当時は小学生でも筆箱の中には誰もが皆,自分用の「肥後守」を忍ばせていた。
小学校に持って来てはいけないものの中に「肥後守」は入っていなかったように思う。
時にそれは鉛筆を削ること以外にも使われたが,それはそれで当時の「時代」だったのだろう。
おおらかな時代だった。
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