中学校の数学の教科書に「計算尺」という単元があった。
当時は,数学の授業で計算尺の使い方を学習していたのである。
私が通った中学校には,「計算尺クラブ」というクラブ活動があって,数学の先生が担当していた。
成績の処理に「偏差値」が取り入れ始められた頃で,定期テストの度に,数学の先生が計算尺を使って「偏差値」を出していたように思う。
理科の先生が,白衣の胸のポケットに計算尺を入れて歩いているのを見て,カッコいいと思ったものだ。
計算のやり方は忘れてしまったが,円周率の近似値を求めることができた時の感動を今でも覚えている。
電卓の普及とともに姿を消したが,当時使っていた計算尺は今でも大切に保管している。