酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『驛舎』さだまさし

【今日の一枚】
『驛舎』さだまさし
1981年2月25日リリース(フリーフライトレコード)

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さだまさし」の19枚目のシングルである。
都会に出たものの,夢破れて故郷に帰ってきた女性が,幼なじみの男性に故郷の駅で出迎えを受けた時の情景を唱った曲である。
電車が駅のホームに入って来る様子を表現したイントロが美しい。

大学生の頃のヒット曲である。

曲を聴くことで別離の哀しさを癒そうとする場合2つの選曲方法がある。
1つは「自分の経験より悲惨な別離の曲」を聴きながら哀しさをやわらげるという方法であり,もう1つは「さりげないハッピーエンドの曲」を聴きながらその主人公になり切るという方法である。

「21歳の時の記念すべき別離」の後その哀しさを紛らわすため,故郷の田舎街に一番近いJRの駅のホームををイメージしながら,「列車のタラップを降りて来る君」を迎えるというこの曲の主人公になり切って繰り返し聴いていた。

最後に「改札口を抜けたならもう故郷は春だから…」というフレーズがある。
しかし,改札口を抜けてもその時の私に「春」が訪れることはなかった。