酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『うぐいすだにミュージックホール』笑福亭鶴光

【今日の一枚】
『うぐいすだにミュージックホール』笑福亭鶴光
1975年5月25日リリース(ワーナーパイオニア

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笑福亭鶴光」の3枚目のシングルである。
オリコンチャートでは最高14位ながら,関西の有線放送を中心にヒットし,レコードの売り上げは20万枚を記録している。

この曲のヒットによって鶴光は師匠である「笑福亭松鶴」から,「ろくに落語もできんくせに流行歌手かい!」「ストリップの歌うたいやがって」と激怒されたという。

中学生の頃のヒット曲である。
当時の中学生といえば,楽しみはラジオの深夜放送を聴くことだった。
深夜放送での話題が,次の日,学校での話題になったりした。

1974年から始まった「笑福亭鶴光」のオールナイトニッポン(NRN系全国ネット)は,土曜日の深夜から日曜日の未明にかけての番組だった。

次の日が日曜日ということもあったし,話の内容が,かなりの「下ネタ」混じりだったので,興味津々で毎週聴いていた。

この曲は,東京都台東区鶯谷の「うぐいすだにミュージックホール」という架空のストリップ劇場をテーマにし,ストリップ劇場の呼び込み兼司会の典型的な台詞,劇場内の客や踊り子の描写を歌い上げたコミックソングで,中学生があまりおおっぴらに聴けたものではなかったのだが,親の目を盗んで聴いていたという記憶が残っている。

時にこんな曲がヒットしていたのは,当時の特徴なのだろうか。
現在,このような類いのコミックソングがヒットしたという話を聞かなくなってしまった。