酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

電話

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祖父の代から商業を営んでいた関係で,物心ついた時にはわが家に電話があった。
昭和30年代のことである。

ダイヤルなどない「壁掛け式」で,交換手を呼び出し相手方の電話番号を告げると電話を繋いでくれるという方式だった。

夕方ともなると近所の家からよく電話を借りに来た。
あらかじめ交換手にそのことを告げておくと通話が終了した後に料金がいくらになったかを指示する電話が返信されるのである。
外部から近所の家への電話がわが家に掛かってきて,電話の取り次ぎをするといういわゆる「呼び出し」もしていた。

そういったこともあって,昔は電話が玄関に近い位置に置かれたようだ。
よほど回線が少なかったのだと思う。
「一家に一台」電話が普及していた時代ではなかった。

今では「一人に一台」電話が普及しつつある。