第9歌集『青き菊の主題』
昭和48年10月10日(人文書院)菊判変型貼函附 丸背 360頁 帯附
装釘:政田岑生 定価3,500円
本文組:1首/頁(1首1行) 小説部分:13行/頁(40字/行)
第9歌集『青き菊の主題』を初めて手にしたのは,大阪梅田の古書店「加藤京文堂」の店頭であった。
塚本邦雄の序数歌集の蒐集を思い立って間もないころである。
初めて手にした塚本邦雄の歌集が『天變の書』で,2冊目が『されど遊星』だったという記憶がある。
『青き菊の主題』は,3冊目に出会った歌集ということになる。
状態はあまり良いものではなく,署名も無いものだったが初めてであったということもあって購入した。
「加藤京文堂」で購入した『青き菊の主題』はすでに手許にはない。
その後,何冊もの『青き菊の主題』が私の手を通り過ぎていった。
そして現在のものが手元に残った。
東京都の「石神井書林」が発行する「石神井書林古書目録」から入手したものである。
「未読本」であり,元より函に掛けてあるパラフィン紙が残っている。
貴重な当時の筆と思われる「歌・署名入」で力強いタッチが見事である。
沖はひでりなさざる戀のなかぞらに星とよばるる火は流れたり 署名 『青き菊の主題』所収
目録の古書価も手頃な設定だったので,即座に注文の電話を掛けた記憶がある。
現在では「石神井書林古書目録」は,100号をこえている。
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