酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『赤とんぼの唄』あのねのね

【今日の一枚】
『赤とんぼの唄』あのねのね
1973年3月10日リリース(AARD-VARK)

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あのねのね」の登場は,当時のフォーク界に衝撃を与えた。

この曲がリリースされた1973年は,かぐや姫の「神田川」,井上陽水の「氷の世界」「心もよう」,チューリップの「心の旅」など,昭和のフォーク史に残る名曲のオンパレードの年であった。

これら数々の名曲と肩を並べて,ヒットチャートを駆け上ったのが「赤とんぼの唄」である。

当時のフォーク界にあって,フォークソングを舐めているのかとでも言われかねない異色の存在であった。「あのねのね」が繰り出す楽曲の(楽曲と言えるのだろうか…)小咄を聞いているような面白さと,少々エッチな歌詞に当時の若者たちは飛びついた。
私もそうした若者の一人だった。

この歌が日本民間放送連盟要注意歌謡曲指定制度の審査対象となったことも,ヒットの要因の一つになっているように思う。結果的に指定は受けなかったが,審査対象となったことが問題になり,このEPのジャケットには歌詞が掲載されていない。

中学時代,ワクワク・ドキドキしながら,部屋の片隅でこっそりと「あのねのね」の楽曲を聴いていたことが思い出される。