酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『竹田の子守歌』赤い鳥

今日の一枚】
『竹田の子守歌』赤い鳥
1971年2月5日リリース(リバティ東芝

f:id:yomoyamayomoyama:20200601165041j:plain

1969年に,フォークグループ「赤い鳥」が音楽コンテストで演奏し注目を集めた。

この曲は複数の被差別部落に伝わる子供の労働歌であり,題名に「子守唄」とあるが正しくは「守り子唄」であり,子供を寝かしつけるのではなく部落出身の学校へ通ったり遊んだりする余裕のない10歳前後の少女の心情が唄われているという。

小学生の頃のヒット曲であり,日本のフォークソング史の黎明期を語るときに避けては通れない歌だが,私自身は,この曲がマスメディアから流れている場面を知らない。

『竹田の子守唄』は,京都市伏見区竹田地区で採集された民謡・子守歌。今日知られる歌詞とメロディは,原曲から大きな変更が加えられている。

1971年2月5日にシングル・カット,A面に本作,B面に『翼をください』を収録して3年間でミリオンセラーとするが,被差別部落絡みの楽曲と知った日本の放送局は慌てて自主規制に踏み切った。

放送局から「赤い鳥」へ,歌唱曲の中から外して欲しいと,理由を告げずに複数回要請され,「放送禁止歌」として長い間聴く機会が減少したという幻の名曲である。