【今日の一枚】
『シクラメンのかほり』布施明
1975年4月10日リリース(キングレコード)
「布施明」の35枚目のシングルである。
古めかしいフォークソングっぽいメロディーだし,歌詞の内容も月並みな展開だったので,作詞・作曲を担当した「小椋佳」自身,この曲がヒットしたことが信じられなかったと後に告白している。
しかし,予想に反して,1975年の「第17回日本レコード大賞」大賞受賞,「FNS歌謡祭」グランプリなど,年末の音楽番組・音楽賞の大型タイトルを総なめに獲得した。
オリコンチャート上においては,「布施明」にとって唯一のミリオンセラーとなる105万枚を記録した。
中学生の頃のヒット曲である。
「布施明」がフォークギターを抱えてテレビで歌う映像に驚いた。
また,すでに下火になりつつあった「フォークソング」のような曲が,よくもヒットしたものだと思った。
フォークギターを抱えて歌う「布施明」には,少なからず違和感を感じた。
今だに,この曲を「布施明」が歌わなくても良かったのではないかと思っているが,歌謡史に残る名曲の一つには間違いない。