酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『悲惨な戦い』なぎら健壱

【今日の一枚】
『悲惨な戦い』なぎら健壱
1974年1月25日リリース(エレックレコード)

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なぎら健壱のデビューシングルである。

衝撃的なデビューだった。
当時15万枚を売り上げたとされるこの曲については,日本相撲協会からのクレームがあったようで,要注意歌謡曲指定制度によりAランク指定(放送禁止)の扱いになったとされている。

大相撲の取組で起きた架空のハプニングをネタにしたコミックソングなのだが,当時のコミックソングの頂点にいた「あのねのね」とは,歌詞の「質」において一線を画している。

あのねのね」の「笑い」は,小咄を聞いているような面白さと,少々エッチな歌詞にあったが,『悲惨な戦い』は,完全な「ドキュメンタリー」タッチの歌詞に仕上げられていて,なぎら健壱の語り口調(歌と言うのかな…)も絶妙である。

力士のまわしが取れて、その力士が股を閉じて片足を上げているジャケットのイラストもなぎら自身によるものであった。

ある意味,歴史に残る昭和の名曲の一つと言っても過言ではないだろう。
現在では,カラオケでも歌えるようだが…。
なかなか人前でこの曲を選曲することは憚れる。