酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『この空を飛べたら』加藤登紀子

【今日の一枚】
『この空を飛べたら』加藤登紀子
1978年3月10日リリース(Kitty Records)

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加藤登紀子」の28枚目のシングルである。
作詞・作曲ともに中島みゆきが担当している。

加藤登紀子」がテレビで「世界歌謡祭」のグランプリを受賞した「中島みゆき」を見て感動し,同コンテストを主催した「ヤマハ音楽振興会」に電話を入れて「中島みゆき」本人に会わせてもらい,直接曲を依頼した。

フジテレビ系ゴールデンドラマシリーズ『球形の荒野』の主題歌に使われ,累計売上は35万枚を記録した。

高校生の頃のヒット曲である。
この曲を初めて聴いたのは,深夜放送ラジオ「セイ!ヤング」か「オールナイトニッポン」のどちらかだったと記憶している。

聞いた途端,「中島みゆき」の曲だと分かった。
メロディーも歌詞も,「中島みゆき」以外の者には作りだすことのできない「世界」を感じる一曲だと思う。

1975年のデビュー曲『時代』もそうだが,「人生」をテーマにした曲で,彼女の右に出る者はいないだろう。

この「中島みゆき」ならではの,独特の世界は,後の『世情』,『地上の星』,『宙船(そらふね)』等の曲へと引き継がれていくのである。

この時,デビュー3年目ほどの若い駆け出しのシンガーソング・ライターだった「中島みゆき」に,直接会ってまで曲を依頼したフォーク界の大御所「加藤登紀子」の「目」にも敬意を表したい。