【今日の一枚】
『愚図』研ナオコ
1975年9月10日リリース(キャニオンレコード)
「研ナオコ」の9枚目のシングルである。作詞を「阿木燿子」,作曲を「宇崎竜童」が担当している。
1971年に歌手デビュー以来,オリコンチャートでは初のベスト10位以内にランクインした曲である。また,1975年の第4回FNS歌謡祭で最優秀歌謡音楽賞を受賞した。
中学生の頃のヒット曲である。
この歌詞に歌われた女心は,中学生で,男性の私のも十分理解できた。
屈折した女心を,このように見事な歌詞で歌い上げた曲を他には知らない。
また,この歌詞に語り口調で流れるような美しいメロディーと,絞り出すようなサビが付けられており,一度聴いたら,知らず知らずのうちに心に浸透してしまう名曲と言えよう。
歌謡史に残る大スターのひとりに成長した「研ナオコ」の楽曲の中では,初期にリリースされたこの『愚図』が一番の名曲だと思っている。