酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『喝采』ちあきなおみ

【今日の一枚】
喝采ちあきなおみ
1972年9月10日リリース(日本コロムビア

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ちあきなおみ」の13枚目のシングルである。
この曲で,1972年の「第14回日本レコード大賞」の大賞を受賞した。

発売されてから3ヶ月でのレコード大賞受賞は史上最短記録である。
売り上げの累計は130万枚を記録している。

中学生の頃のヒット曲である。
中学生の私には,何故この歌の題名が『喝采』というのかが疑問だったという記憶が残っている。

ちあきなおみ」自身の実体験を元にして作られた「私小説歌謡」として売り出されたこの曲は,彼女がデビュー前から兄の様に慕っていた若手役者が鴨方町岡山県)(現在の浅口市鴨方町)に住んでおり,亡くなったという話を詞にしたということだった。

鴨方町と言えば,私の生まれ育った町に隣接したような場所だったので,ものすごく身近に感じながら聴くことができたのである。

もちろん,その頃は既に,山陽本線には「動き始めた汽車に飛び乗れる」ような車両は走ってはいなかったが,歌詞に描かれた風景についての想像力は掻き立てられた。

後に,「コロッケ」の物真似によって取り上げられ,今でも知る人の多い一曲となっている。
歌謡史に残る名曲の一つだと言っても過言ではないだろう。