【今日の一枚】
『ゆけ!ゆけ!川口浩!!』嘉門達夫
1983年6月21日リリース(コロムビアレコード)
シンガーソングライターデビューした「嘉門達夫」の2枚目のシングルである。
『ヤンキーの兄ちゃんのうた』が大ブレークした後のこの曲は,前作をしのぐ勢いでヒットし,「嘉門達夫」のコミックシンガーとしての地位を確立させたのである。
この曲がリリースされたのは,就職して間もなくのことだった。
「水曜スペシャル 川口浩探検隊」のヤラセ演出を皮肉ったもので,「巨人の星」の主題歌を彷彿とさせるリズムに,番組を細かく分析して皮肉った歌詞が乗り,実に楽しくて面白い一曲と言える。
『ヤンキーの兄ちゃんのうた』がヒットした時点では,よくある「一発屋」くらいにしか思っていなかったが,この曲のヒットで,もしかすると「嘉門達夫」という歌手は,底知れぬ「笑い」の才能を秘めた歌手かも知れないと思わずにはいられなかった。
「嘉門達夫」の将来を方向付けた一曲であり,彼の代表曲の一つであると言えよう。
第3弾として,あの名曲『アホが見るブタのケツ』と続き,その後,1991年にリリースされた『替え唄メドレー』は,総計82万枚の大ヒットを記録した。
「嘉門達夫」は,現在では,コミックソングの頂点に君臨する大御所となっている。