酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『友ありて』南こうせつ

【今日の一枚】
『友ありて』南こうせつ
1982年9月5日リリース(キャニオンレコード)

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南こうせつ」の11枚目のシングルである。
1982年10月16日公開の日本映画「海峡」の主題歌として採用された曲である。

この映画は,青函連絡船洞爺丸事故以来,約30年間にわたり青函トンネルの工事に執念を燃やす国鉄技師らの物語を描いた映画である。

大学生の頃にリリースされた曲である。
映画の主題歌ということだったが,「南こうせつ」のシングルとして聴いただけで,当時上映されていた「海峡」は観ていない。

おそらく思いを寄せる女性のことを「友」という表現をすることで,一歩遠ざかって見ている視点から変わらぬ愛情を歌っていつところが素晴らしく,それ故の「友」に対する深い「思い」がひしひしと伝わる一曲に仕上がっている。

さすが,作詞を担当しているのが「阿木燿子」というだけのことはあると素直に思った。

ちょうど,「21歳の頃の記念すべき別れ」から一年ほどが経過した頃の曲ということもあって,当時の心情が曲と深くリンクしたということもあったのだと思う。

「遙かな道の途中で逢いたいああ友ありて君が変わらずにいるのなら訪ねたりはしない」の一節は,今聴いても胸が締め付けられるような思いがする。

個人的には「南こうせつ」の曲の中で,かなり上位にランクされる一曲であり,この曲にまつわる思い出も深い。