【今日の一枚】
『ANAK (息子)』加藤登紀子
1978年9月10日リリース(Kittyレコード)
「加藤登紀子」の30枚目のシングルである。
前回の「杉田二郎」の『ANAK (息子)』でも述べたが,この曲は,フィリピンの「フレディー・アギラ」が1977年に作曲したポップスで,原曲は「タガログ語」で歌われている。
高校生の頃のヒット曲である。
1978年のある日,東芝EMIの「新田和長」ディレクターが,日音の「村上司」社長より「フレディー・アギラ」の歌う『ANAK』を紹介される。
「タガログ語」のため言葉の意味はわからないが,強く引かれるものがあったという。
訳詞を「なかにし礼」が担当したのだが,その訳詞の解釈をめぐって「加藤登紀子」と意見が対立したため,「加藤登紀子」版は本人の訳した作詞で歌われている。
「フレディー・アギラ」の原曲を含めて3人の『ANAK (息子)』がリリースされたわけだが,3種類すべてが手元になるところをみると,当時よほどこの曲が気に入ったのだと思われる。
久しぶりにレコードで,3種類の『ANAK (息子)』を聴いてみた。
リリース当時のことを思い出して,少々しんみりとしてしまった。