【今日の一枚】
『惜春賦』手風琴
1982年11月21日リリース((VAPレコード)
「手風琴」というフォークグループを聞いたことがあるという人は少ないかもしれない。
1980年結成以来,現在でも音楽活動をしているということだが,何しろ大ヒット曲がないのである。
初めて『惜春賦』を聴いたのは,大学を卒業する頃だったと思う。
思い出を繰り返し辿るようなメロディーラインにのせて,何とも切ない恋の日々が語られる歌詞に感動した。ちょうど,大学卒業の時期とも重なったので,共感も深かったのだろうと思う。
後に知ったのだが,歌詞は,かぐや姫の『神田川』の作詞者として有名な喜多条忠である。
それまで「手風琴」というフォークグループを知らなかったのだが,この曲を聴いてからというもの,一時期「手風琴」のめり込んでしまった。
『惜春賦』は,スマッシュヒットレベルの売り上げだったようだが,おそらく「手風琴」の楽曲の中では一番のヒット曲にちがいない。
この曲を聴くと今でも,大学卒業の頃の複雑な心境が思い出されて胸が痛むのである。