酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『手紙』岡林信康

【今日の一枚】
『手紙』岡林信康
1971年4月25日リリース(URCレコード

f:id:yomoyamayomoyama:20200615174505j:plain

「手紙」は,おじいさんから店をもらって二人一緒に暮らすはずが,部落差別が理由で結婚を断られるという女性視点の歌。中島一子という被差別部落出身者の遺書を元に,岡林が作詞してできた曲である。

岡林信康の楽曲の中では有名すぎる一曲であが,初めて聴いたのは中学生の時だった。
その時点では,歌詞の内容を十分に理解する予備知識はなかった。

ただ,中学生なりに悲しい曲だなと感銘を受けた記憶は残っている。
フォークギターを抱えて,弾き語りができるまで練習した中の一曲である。

 

以下,Wikipediaから引用である。

当時の解説としては,岡林は下記のように言っている。
部落問題研究所発行の「わたしゃそれでも生きてきた」という本に収められていた,中島一子さんの遺書から作詞し,曲をつけた。

部落差別を真剣に考えるためのキッカケになればと思って創った歌である。 彼女を死に追いやった本当の責任者を告発したい!!

「フォークリポート」1969年創刊号に掲載されているという中島一子の遺書を元に作ったという歌詞と,発表されている歌詞とでは,三番の冒頭(だけどお父さんお母さん私は二度と恋はしない → もしも差別がなかったら好きな人とお店が持てた)が異なっている。

部落差別に関連した歌では「竹田の子守唄」も有名で,歌詞の中に「在所」という言葉が出てきて,これが部落を指すということで放送禁止歌(実際は自主規制)になっているが,この曲は歌詞の中に直接「部落」という言葉が入っており,これも超Aランク放送禁止歌になっている。