酒呑み親父のよもやま噺

探求心旺盛な酒呑み親父の随想録

『としごろ』山口百恵

【今日の一枚】
『としごろ』山口百恵
1973年5月21日リリース(CBSソニー

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山口百恵」のデビュー・シングルである。
デビューキャッチフレーズは「大きなソニー,大きな新人。」だった。

レコードの裏ジャケットに表記されているタイトルは,「人にめざめる14才 としごろ」であるが「山口百恵」自身のアルバムやライブビデオなどにおける表記や各媒体では,『としごろ -人にめざめる14才-』もしくは『としごろ』とだけ掲載されている。

中学生の頃のヒット曲である。
オーディション番組「スター誕生!」からのデビューということで,名前は知っていたが,この曲を初めて聴いたときには,「これは売れないな」と思った。

何となく「純情路線」の曲が,「山口百恵」の雰囲気にはしっくりこない。
何となくインパクトに欠けていて,この曲を歌うのは,「山口百恵」でないとダメだ!とは思えなかったという印象が残っている。

「スター誕生」から,約一年前には,後に「中三トリオ」と呼ばれる一人,「森昌子」が「せんせい」で,数ヶ月前には「桜田淳子」が『天使も夢みる』でデビューしていた。

これらの2曲の方が,「山口百恵」のデビュー曲『としごろ』と比べると,確実にインパクトがあった。

残念ながら,デビュー曲『としごろ』は,約6万枚という,後の「山口百恵」からは考えられないセールスに終わっている。

山口百恵」の本領が開花するのは,完全に「純情路線」からの脱却を図った第2弾,『青い果実』のリリースを待たなければならなかったのである。